組み込み系ならC
ITの世界はすごいスピードで進化しているとよく言われますが、組み込み系ではまだまだ古いプログラミング言語が活躍しています。では、組み込み系プログラマーの仕事をするためにはどんなスキルが必要なのでしょうか。
組み込み系プログラマーに必要なスキル
組み込み系でよく使われるのがC言語。組み込み系だけでなく多くのシステム開発で使われている有名なプログラミング言語ですよね。実はこのC言語って、さまざまなプログラミング言語の源なのです。C言語にオブジェクト指向が加わったのがC++で、この言語も組み込み系でよく使われています。C++とJavaをもとに開発されたのがC#で、これを開発したのはあのMicrosoft社。ということは、もととなっているC言語から学べば、他のC系の言語を学びやすくなるということです。組み込み系のシステム開発では、TRONやLinuxというOSがよく使われるので、こちらのことについても覚えておきましょう。
そして欠かせないのがソフトウェアとハードウェア両方の知識です。組み込み系プログラマーは、ただソフトウェア開発をするだけでなく、ソフトウェアを動かすハードウェアのことも考えなければなりません。組み込み系の場合、Webなどのシステム開発とは違って最終的に形ある商品になっていくので、家電などの商品を手にしたユーザーが安全かつ快適に使えるようなシステム作りを意識したいですね。
C言語がいまだに使われているのはなぜ?
C言語って、なんと今から40年以上も前に開発された古いプログラミング言語なんです。ITの世界ってスピーディーに進化していくイメージがあるので、いまだにそんな古いプログラミング言語を使ってるの?と思うかもしれませんね。確かに新しい言語を好んで使う分野もあるのですが、古いからこそ言語の使い手も多いので技術的な安定感は抜群です。なぜ今もなお組み込み系の現場でC言語が使われているかというと、C言語は簡潔な記述でプログラムをコンパクトにまとめることができるから。基本的にはオールマイティーな言語で、組み込み系のようにプログラムを小型化させたい開発には特に向いている言語なんです。これがJavaだともっと多くの処理が必要になるところ、C言語は無駄にコードを生成しなくていいから結果的にコンパクトにまとまります。組み込み開発によく使われるLinuxもC言語で開発されていたり、歴史が長い分サンプルが膨大にあったりと、開発環境が成熟しているというのもC言語がよく使われる理由の一部です。これだけ開発現場にC言語が定着すると、新しい言語に切り替えるほうが難しくなるのもうなずけますね。